クリスタルとシーグラスのきらきらを作品に落とし込んで。心地よい作品を作っています。
スワロフスキー・クリスタル。ハンドメイドが好きな方ならきっと聞いたことがあるはずです。スワロフスキー社は、オーストラリアのチロル地方で創業したガラスメーカーです。「誰もが手にすることができるダイヤモンド」をポリシーに高品質なクリスタルを作り出しています。
今回会いに行ってきた「Blue Bee」さんもスワロフスキー・クリスタルの虜になっちゃった一人。さっぱりはきはきしてて、初対面から喋りやすい印象だったのを思い出しつつ、美味しいランチを食べながらそのあたりのことおしゃべりしてきました。ちなみに熊本出身だよ。
スワロフスキーとの出会いは突然だったといいます。神戸への転勤で引きこもりがちだった頃、娘さんのママ友がつけていたアクセサリーにふと、目が止まります。詳しく話を聞いてみると、「自分で作れるよ体験できるよ!」だって。ママ友がつけていたアクセサリーがスワロフスキーを使ったグルーデコの作品だったのです。それが2014年の12月のお話。
一般社団法人グルーデコ協会のページによると、「グルーデコ®は接着にグルーを使用したデコのことで、グルーとはエポキシ系の粘着性のあるパテのことをいいます。この素材を使用して色々なものを作り出すハンドクラフトが「グルーデコ®」です。」とのこと。専用の接着用樹脂粘土を使い、さまざまな作品を作ることができる技法です。
話を聞いた「Blue Bee」さんは、早速体験教室に参加します。たまたま素敵なおうちサロンが近所にあり、足しげく通うことに。完全に「ハマっちゃった!」
グルーデコに出会う前は、裁縫もできなかった!という「Blue Bee」さん。作る楽しみに目覚め、引きこもりからも脱出。大阪、京都、習いたい講座があればどこへでも出かけていくようになりました。最初に作ったのはリングとペンダントトップ。
ひたすら自分用に作りたいものを作る日々。そしてスワロにハマっちゃったら必ず陥るという、スワロ沼、スワロ貧乏…。スワロフスキーをたしなむ人ならきっと、わかる(わかる)。と頷くとこでしょう。
2015年の6月には一般社団法人グルーデコ協会の認定講師となります。認定講師となってからもスキルアップのレッスンを受けながら技術を磨き、合間にオーダーを受けたり、と作家「Blue Bee」の活動はそうして始まりました。
「Blue Bee」の由来は、ブルービーと呼ばれる美しく希少なハチ「ナミルリモンハナバチ」から。ハチらしからぬ生態(花粉を集めない・巣をつくらない)と、ハチらしからぬ鮮やかなブルー(瑠璃色)の体色。その希少性と美しさから出会えると幸運だ、ということで「幸運を運ぶハチ」とも呼ばれるブルービー。ハンドメイドで幸せを運べたら、という気持ちと、ブルービーが多く生息する南阿蘇を思って、熊本地震の時に名付けたそう。
神戸から福岡に戻り、リラクゼーション系のイベントに誘われたのがきっかけで2019年の春ごろに初めてのイベントを経験。ハコイチへの初出展は2020年の10月です。
同姓同名、漢字も同じ!な「Satoぱん工房」さんからの紹介でした。どんな出展者さんがいるのかな~とわくわくどきどきして当日を迎えてくれて、無事ハコイチにもハマってくれました。
イベントに出ても違和感があったら続かない!とはっきり。ハコイチでは違和感を感じなかったんだ…良かった。ハコイチには「安心感」とか「心地よさ」があるそう。ついでに来るところじゃなくて、目指してくるところだから、お客さんも作家さんとも毎回素敵な出会いがあるんだって。
初出展の時はお隣だった「AnAvi」さんがいろいろ教えてくれたそう。だから自分もハコイチ初出展の人がいたら教えてもらったように教えてるって。ハコイチのねえさんか…。ありがとうございます、きっとそんな出展者さんのおかげでハコイチはこんなに楽しい場所になりました。
出展中もうろうろしておしゃべりして、たくさんの刺激を受けているといいます。どうやって作るんやろ?とじっと見て、作れるものなら作ってしまう。アクセサリー作家さんと思いきや、いろいろ作ってるのはいろんなことに興味を持っちゃうからなんですね。この数年のハコイチ出展の中でも、たくさんの作品が生まれてきました。
順調に作家として経験を積んでいた「Blue Bee」さんですが、転機が訪れます。2021年の秋、グルーデコ界を震撼させた例のニュース。そう、スワロフスキー社がDIY業界向けのスワロフスキー・クリスタルの提供ビジネスから撤退する、と。
「Blue Bee」さんの作品には多くのスワロフスキー・クリスタルが使われています。新しい作品が作れなくなる窮地…。でも、悲観しませんでした。今あるものでできるものを作るのみ、です。それにスワロフスキーショックの前から、屋外でのイベントはグルーデコではないかも?と考えていました。作家としての幅を広げるチャンスにするんです。
そうして登場したのが、こちらのシーグラスアートでした。
カリグラフィーとシーグラスを組み合わせた、素敵なアート。なにこれかわいい…シーグラスがヒヨコにしか見えない…。
拾うのが好きで集めていたというシーグラスがまさかの大変身です。私も海岸に行ったらシーグラス探して拾っちゃいますが、引き出しの奥で眠っています…。こちらの作品も良いの。
コーヒーカップにしか見えない!
ハコイチに出てる人はみんなマニアックで、ものを作る人の雰囲気を持ってて、いろんなものを受け入れる器がある。と「Blue Bee」さんは言います。ハコイチでいろんな人に出会ってる、ハコイチの作家さんみんな好き!と。そして、普段はまったく物欲がないのに、ハコイチでは物欲↑↑↑になるんだそう。なぜながら、自分では作れないものを売っているから。
ハコイチ作家あるあるも教えてくれました。・セッティングを終えたら消える。・土曜の朝はみんな必死、シーンとしてる。・設営が終えると自由になって、ビニール袋(パンとかお菓子が入ってる)を持って帰ってくる。んだって!
作家「Blue Bee」の一日。も教えてくれました。グルー作業は午前中派。理由は、目がキラキラになって見えんくなるから。で、午後はシーグラス+カリグラフィー。グルー作家あるあるは、作業場には掃除機かけれん。なぜなら、クリスタルが落ちてるかもしれないから。スワロフスキー・クリスタルを見せてもらったんですが、ちーっちゃいんですよ、ほんと。そして、癒し担当はラブラドールレトリーバーのノアくん。
ハコイチを作家としてもお客さんとしても満喫している「Blue Bee」さんにお気に入りの作品を聞いてみたよ。
じゃじゃーん。「Studio Yo-toBee」さんにオーダーしたという愛犬ノアくん(ラブラドールレトリバー)の真鍮ブローチ!いいねいいね~!
もちろんアクセサリーは好きなカタチ、好きなカラーでオーダーできますので、気軽に聞いてみてください。
出展してなくても、遊びに行きたくなる。それがハコイチだって。そして、作家さんがうろうろしてるのもハコイチだけだって(笑)作家も楽しめる場所、ハコイチです。さあ、次にハコイチにハマっちゃうのは誰かな…?