作家さんに会いに行ってきたよ!第2回「sayapico」

作家さんのことを深く知ると、もっと好きになっちゃうね。

2回目はハコイチのポップな洋服屋さん「sayapico」さんです。小郡にあるアトリエに遊びに行ってきました。「作家さんに会いに行ってきたよ!第2回sayapico」

初出展は、2020年の9月。大きな台風が来ていて、開催はするけど出展料なしでOK、来たい人だけ来てというなんともレアな開催日でした。たしか町屋の一階にみんな集まって、それでも10名の方が出展してくれた日です。お隣は靴下屋の「Hows' That」さん。そんな中での出展でも「そこそこ売れた」そう。私も覚えています。アフリカンバティックのスカートに目を惹かれて、でも気になってたのはパネルパンツ。結局この時は買いませんでしたが、そのあと買って、たくさん愛用しています。

初出展の時。パネルパンツは気に入って色ち買いしました。

ハコイチの印象は「なんかいいな~、なごむ感じ」とのこと。定期的に開催されていて、雨風の無い室内、畳でごろごろおしゃべりしておやつたべて…できるところが良いんだそう。初回で「ハコイチらしさ」を的確に感じ取って頂けて嬉しいです。それからほぼ毎月出展いただいています。

ハコイチを知ったきっかけは、前職の時通っていたカフェでハコイチのお客様に出会い「合いそうだから出たら?」と紹介されたから。そのカフェがハコイチにも出展いただいてる「ながお麴cafeレッドクローバー」さん。うーん、縁ですね~。ありがたや。

さて、ここでsayapicoさん自身のことについて。幼いころから洋服が好きだったというsayapicoさん。お母さんが服を作ってくれたりする中、独学でミシンで小物を縫ったりと、作ることに親しんできました。手先は器用でしたが、運動は苦手、勉強も嫌い。嫌いなことはしたくない、好きなことだけしたい!とすでに出来上がっていたもよう。

ドドドド…ッと気持ちのいい音が響きます。

中学生のころにはやっぱり洋服かな?と思い始めていました。ちなみにそのころのファッションといえば「ビビアンウェストウッド」とか。同世代の方覚えているかな?

「フィーメール」という雑誌にデザイン画をはがきで投稿していたり。(採用されたらデザイン画をパターンにしてくれるっていう企画があったそう)高校生の時も、校則を気にせず好きな格好して通ってたとか。実にsayapicoさんらしいエピソードが次々と。

そして高校卒業後「ご近所物語」の主人公実果子の影響もあり、デザイナーを目指そうと「香蘭ファッションデザイン専門学校」のデザイン科に入学。デザイン・パターン・縫製など洋服づくりのすべてを学ぶ日々が始まります。でもなんと実家は北九州!2時間半かけて通っていたそう。学業も忙しい中、夜中までバイトもしてたそうで、もはや毎日の通学電車がベッド状態。でも楽しかったから出来たって。

好きなことをやっているとあっという間に卒業のターン。デザイン科に入学したけれど、「デザイナーは自分で作らない。自分で作りたいからデザイナーじゃないかな?」となったそう。それに大きなアパレルブランドは、入社してもすぐ作れるわけじゃなく、まずは販売からスタートすることも多いそうで、バイトしながらなんとかするか~ととりあえず就職はせずに卒業します。

アトリエに会ったじわじわくる系のフィギュア。

それから5月くらいに縁があってお直し屋に就職するも、無給で3か月で辞めたそう。そして8月ごろに薬院の「アトリエビバハウス」さんに縫製職として入社。主にブティックに卸す服を作られている会社で、「デザイン・裁断・縫製加工・仕上げ」のように工程を分けてたくさんの人が働いています。縫製もそで下、ギャザー、えり、ポケットなど細かく作業が分かれているんだそう。裁断機などの専用機器も使えるようになって勉強にはなるが、残業も多く、昼休みはパンを咥えて縫ったりなど、ノルマもあるので仕事に追われる毎日。そんな中次の場所である西新の「ハナウタザッカテン」のオーナーさんと繋がり、お抱え洋服屋さんの道へ。

そうして「ハナウタザッカテン」で、「sayapico」が生まれました。自分が作りたいものをカタチにしていくためにパターンのことも再勉強。たくさんの布が並ぶ店内。その中からお客さんが布を選び、オーダーを受けて洋服を作り日々が始まりました。デザインからパターン作り、縫製、仕上げ、販売まで、全部ひとりでやる。でもとても効率的に出来たそう。しかし、コロナがきっかけでお店は閉店。ちょうど2020年には独立しようと考えていたらしく、ちょうどいいと独立。車の免許も取って、sayapicoが動き始めます。

アトリエにある糸のおうち。

「sayapico」の名前の由来を聞くと、sayaはやっぱり名前から。で、ちょっとダサい名前がいいな~考えてたら、picoが生まれて来たんだって。そんな感じで「sayapico」が誕生しました。 ゆったりラインで、みんなに似合う服、がsayapicoの服です。どこででも買えない服、ここでしか買えない服。

ものづくりを始めたきっかけは、ストレートに「好きだから」。 好きなことをした、楽しく生きたい。しなければならないマインドがきらい。作りたくなって作る。流行りの服に目は行くけど、勉強はしない、流行を追ったりもしない。

何もしない時間が好き。ぼーっと温泉に入ったりしているときに、作りたいものが浮かんでくる。思い浮かんだらスケッチする。でも、形になるのは時間がかかる。一番時間がかかるのは型紙を作るとき。たまーに思い通りにならないこともある、くらいになった。

実にsayapico。分かりみしかないです。生き方と作っているもの、全部がリンクしていてかっちょいいですね。

ハコイチコラボブランドのスカートを縫う。

これからやりたいことを聞いてみました。ひとつめは「草木染め」。 ふたつめは「ワークショップ」。 ミシンに触れる楽しさを伝えたいとのこと。アトリエでは洋裁教室も開催中です。何を作ってもよくて料金は1,500円/時間。教えてくれるし、ミシンを使って好きに作ってもいいそう。自由だなあ。

道具たち。一番上のアイテムが大変便利なやつでした。

いつもうまくなっていくから、流れるように今したいことをしている。という「sayapico」さんでした。ハコイチにはやりたいことをやっている人が多くて、だからこそ楽しいんだなと深く理解した瞬間でした。

Pick Up この記事で紹介した作家

sayapico

sayapicoが作るオリジナルアパレル。セミオーダーも承ります。

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