作家さんに会いに行ってきたよ!第10回「Ramb's ear」

人生のいろんな瞬間に寄り添ってくれる、花小物

肉厚で起毛した葉っぱが子ヒツジの耳みたいにふわふわしています。初めて見たときすごくかわいくて、自分の作品を人に見てもらえた時にこんなほわほわした気持ちになってもらえたら嬉しいなあ…。そんな気持ちで名付けた屋号が「Ramb's ear」です。

日本語名は綿千代呂木(わたちょろぎ)©Ramb's ear

離れたときもあったけれど、気が付いたら花の近くに。結婚するまで、花屋に勤めていた「Ramb's ear」さん。子供も生まれて花から遠ざかっていたけれど、やっぱり花に触れていたくて、子供が3歳の時に花屋に復帰します。けれど、なんだか違う気がしていました。そんな折に、お花の先生募集の記事を見て、即応募。2年ほど先生を続けましたが、こちらもなんだかしっくりこなかったようです。

Ramb's earさんらしい作品の一つ

聞くに、花屋さんの仕事はがっつり肉体労働。お花に合わせて夏も冬も寒く、手はずっとボロボロです。花屋もムリ、生花を扱うのもムリ…好きと現実で揺れ悩む「Ramb's ear」さんに「プリザーブドフラワー」という光明が現れます。プリザーブドフラワーを使って作品を作り、売ってみるのはどうだろう?と。作れるものに制限はあるし、材料の種類もない頃でしたが、思い切ってFCのフラワーアレンジメント教室を始めました。まずはプリザーブドの先生に講習を受け、扱い方を教えてもらいました。この先生がいなければ、教室をやろうと思わなかったといいます。ずっと通ってくれたおじさまや、いろんな人が居て面白い日々でした。

2013年ごろの出展の様子

いろんな経験を積み重ねながら、自分で作って売ることを始めます。近所のお店に作品を置かせてもらったり、マルシェに出したり。そんな中で新聞の記事でハコイチのことを知ります。おもしろそう!とまずは下見に来てくれました。そこでかつて出展頂いていた「e*fu」さんというビーズアクセサリー作家さんの作品、お花のようなリースのブローチを見て、私もここに出たい!出たい!と出展申し込みしてくれたそう。まだまだ黎明期の2012年10月のハコイチ、お花屋さんが来たぞ~と嬉しくなったのを覚えています。

2014年ごろ

私がサボってて申し込み開始が遅れていた回で、「ハコイチに出展したいんですが申し込みできなくて…どうしたらいいですか?」って食い気味なメールくれたんですよね~。熱い思い嬉し。いつも初出展ですって顔してるそうですが、実はかなり長い付き合いなのでした。ムフフ、そうだ、初出展の時の応募写真を晒しちゃおうっと。

初見でかわいいなあと思ってたんです

最初はハコビル1ブース(今の半ブースです)での出展、それからハコビル2ブースになって、そして町屋に行く、というのが一つの挑戦だったそう。「Ramb's ear」さんが出展し始めてくれた頃は、ハコビル会場がメインで、ハコ町屋会場での出展はまだまだ少なかった記憶があります。ハコビルとハコ町屋も最初は繋がってなかったんですよ。

こちらも結構初期の作品かな。かわいい小瓶にギュッと詰まった花たちがかわいい

我が家にた~くさんある「Ramb's ear」さんの花小物。ちなみに私が好きな花のひとつが「ニゲラオリエンタリス」というお花。好きなのにすぐ名前を忘れるから、毎回聞いて毎回教えてもらう。花の知識を教えてもらえるのもハコイチでの楽しい時間の一つです。

まわりに触手がある白いやつね

好きなものがあったら、手段は選ばないという「Ramb's ear」さん。花材は、ネットや問屋、そして時には自分で栽培したりして花小物を作っています。お庭の花をドライにして使ったりも。ちなみに大好きな花はアナベルという紫陽花の仲間。ミモザも育てていて、ハコイチにも並んでいましたよ。屋号の由来になったラムズイヤーは育てるのが難しいらしく、過去に何度も挑戦しましたがまだうまくいってないんだとか。とってもかわいいハーブなので、私もどこかで出会えることを夢見ています。

Ramb's earさんちのミモザ

作品作りは自宅の作業部屋やリビングで行います。なぜだかお花仕事を始めると愛犬のそらくんが寄ってきて膝に乗ってきて邪魔してきます。犬用のスリングに入れて移動しながら作ったり作業がはかどらないこともしばしば…でも、かわいいんだから仕方ないですね。なんとなくですが、作家さんはとても面倒見が良い人が多い気がする。犬派猫派と派閥はありますが…ものづくりする人あるあるなのかな。ちなみに私は爬虫類派。

お花すぎないところも好きなポイント。トウガラシのリース買っちゃった

先生経験も長い「Ramb's ear」さんなので、「ハコガク」というワークショップをメインにしたイベントでは、クリスマスリース作りを教えてもらったり。

優しく丁寧に教えてくれます

木の実とお花のプチアレンジメントを作ったりと、お花の楽しみ方を教えてもらいました。その時作ったアレンジメントがこちら。うーん、先生のお手本とはまったく違うものを作りがちな親子ですね…。

奥の右が私で、奥の左が息子の作品です

そして実は、ハーブティの先生でもある「Ramb's ear」さん。もともとハーブティが好きだったそうですが、ふとしたタイミングに深く学びたくなり、自分で調べたり、勉強しに行ったりして知識を深めました。まずは自分で体調が悪い時や健康のためにハーブを取り入れてみたりして、薬効や体への働きを知ります。大好きな「植物」が、体の役に立って、飲んだり香りをかいだりと日常にも取り入れられるのは、おもしろいな~とハーブティ生活を始めました。

人生の先輩に「いくつになってもできるから、やってみてもいい。思うようにやっていいのよ」と言われ、自然な流れでここまで来たという「Ramb's ear」さん。だからこれからもやりたいようにしたいことをしていくんじゃないかな、だって。せっかくだからなんでもやらないとね!と素敵な笑顔。私も人生一度きり楽しまなきゃ損!という気持ちで、迷ったら楽しいことを選んで生きています。

吊り下げタイプもかわいい

去年には3人展「un derx trois」をハコビルで開催。3人のやりたいこと好きなことを組み合わせて、おうちに来てくれた感じで、ゲストもホストも分け隔てなくみんなが楽しめる空間を作りあげました。私も一回目の時にお邪魔しました。いつものハコイチとは全然違う雰囲気になったハコビルにびっくり。あったかくてほっこりした空間で「Ramb's ear」さんは、ハーブティの講座を開催、ほらほら素敵な先生っぷり

ハーブのいい香り

「un derx trois」では自分で考えた内容のワークショップを初めて経験。自分の楽しみだけでやってきたけれど、やってよかったなと思ったそう。意外とみんな作るの好きなんだ、必要とされているのなら、自分の知っていることを役立てたいと考えています。

いち、にの、さん!にんてん

実際に作品を見てもらえるからイベントが好きという「Ramb's ear」さん。イベントはほぼほぼハコイチだけとのことで、ありがたいかぎりです。あの時ハコイチに出てなかったら、こうなってなかったのかも、とまで。出た人にしかわからない魅力があって、ハコイチでしか出会えない人にたくさん出会えた。と私を泣かせにきます。毎月当たり前のように開催されるのも、いいんだとか。

ブースでおしゃべり

生花に比べて、プリザーブドフラワーは手入れもいらず長持ちしますが、湿気や日光、時間の経過で少しずつ傷んでいきます。でもそれもまた作品の楽しみ方の一つです。もちろんできる限りのメンテナンスはしてもらえます。

ニュアンスカラーなので町屋の雰囲気にもなじみます

お花は永遠じゃないから、記憶に残るんです、という「Ramb's ear」さん。そういえば花の香とともに呼び起される記憶がありませんか?香り=記憶と結びついていますね。「ハーブとお花をからめたり、生花もやりたい!」ってかわいい笑顔で教えてくれるから、本当に花が大好きなんだなあって分かります。これからも、ふとした瞬間に寄り添える花の楽しみ方を共有していきたいとのこと。

落ち着いた雰囲気も好き

つい先週末には、「Teahouse miya」さんフレッシュフラワーアレンジメントのワークショップを開催。精力的に活動中です。賑やか楽しくお花に触れられる時間、そして出来上がる素敵なアレンジメント。生花は水替えなどのお手入れが必要だけれど、つぼみが膨らんで花咲くなど生花ならではのエネルギーを感じられて、わたくし最近ちょっと花屋に通ってるんです。

初夏のアレンジ、楽しそう~

いつかまたハコイチでも「Ramb's ear」さんにワークショップしてもらえたらなあと思っています。二人で計画しますね。それでは、皆さんそれぞれのペースで、花のある生活を楽しんでください!

最新作の「みどりだま」。天井から吊り下げて、かわいい

Pick Up この記事で紹介した作家

Ramb's ear

ふだんの暮らしを彩るリース、スワッグ、花小物。おうち時間がほっこりとあたたかくなるようなものをお持ちします。お気に入りが見つかりますように。

ハコイチHP内 作家個別ページ

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